UDP サーバー

概要

UDP サーバーは、Diarkis の3つのリアルタイム・コミュニケーション・サーバーのうちの1つです。

クライアントにあらかじめ用意されたモジュールのビルトイン・コマンドの公開や、カスタム・コマンドを実装して公開することができます。

コマンドとは、クライアントから送信され、サーバーで処理されるフォーマットされたパケットのことです。コマンドを利用し、Diarkis のサーバー・クラスターがクライアントと対話します。

UDP サーバーのセットアップ

クライアントにビルトイン・コマンドを公開するには、diarkisexec パッケージを利用してセットアップできます。

  • diarkisexec.SetupDiarkis() でモジュールを指定してビルトイン・コマンドを公開できます。各モジュールの ConfigPath を指定することで、設定をカスタマイズできます。

  • diarkisexec.SetServerCommandHandler() でカスタム・コマンドを公開できます。

  • diarkisexec.SetupDiarkisUDPServer() で UDP サーバーのセットアップができます。引数の JSON ファイルでサーバーの設定をカスタマイズできます。

⚠️ 上記の関数は、 diarkisexec.StartDiarkis() を呼ぶ前に実行する必要があります。

詳細は diarkisexec の API リファレンスを参照して下さい。

package main

import (
	"github.com/Diarkis/diarkis/diarkisexec"
	"github.com/Diarkis/diarkis/server"
	"github.com/Diarkis/diarkis/user"
)

var ver uint8 = 10
var cmd uint16 = 100

func main() {
	logConfigPath := "/configs/shared/log.json"
	meshConfigPath := "/configs/shared/mesh.json"

	diarkisexec.SetupDiarkis(logConfigPath, meshConfigPath, &diarkisexec.Modules{
		Room:       &diarkisexec.Options{ExposeCommands: true},
		P2P:        &diarkisexec.Options{ExposeCommands: true},
		Group:      &diarkisexec.Options{ConfigPath: "/configs/shared/group.json", ExposeCommands: true},
		Dive:       &diarkisexec.Options{ConfigPath: "/configs/shared/dive.json", ExposeCommands: true},
		Field:      &diarkisexec.Options{ConfigPath: "/configs/shared/field.json", ExposeCommands: true},
		DM:         &diarkisexec.Options{ConfigPath: "/configs/shared/dm.json", ExposeCommands: true},
		MatchMaker: &diarkisexec.Options{ConfigPath: "/configs/shared/matching.json", ExposeCommands: true},
		Session:    &diarkisexec.Options{ConfigPath: "/configs/shared/session.json", ExposeCommands: true},
	})

	diarkisexec.SetupDiarkisUDPServer("/configs/udp/main.json")

	diarkisexec.SetServerCommandHandler(ver, cmd, helloWorld)

	diarkisexec.StartDiarkis()
}

func helloWorld(ver uint8, cmd uint16, payload []byte, userData *user.User, next func(error)) {
	userData.ServerRespond([]byte("Hello World"), ver, cmd, server.Ok, true)
	next(nil)
}

Mesh 設定

meshConfigPath には JSON ファイルのパスを指定します。詳細は Mesh 設定 を参照してください。

UDP サーバーの設定

設定は JSON で記述します。

{
  "enableP2P": true,
  "address": "127.0.0.1",
  "nic": "eth0",
  "port": "7000",
  "connectionTTL": 10,
  "sendUDPInterval": 0,
  "handleRUDPInterval": 100,
  "rcvWorkers": 1,
  "retryInterval": 1000,
  "maxRetry": 10,
  "enableEncryption": true
}
キーデフォルト

enableP2P

true

true に設定すると、クライアントはP2P用に自分のパブリック・アドレスを取得することができます。

address

"127.0.0.1"

バインドする UDP サーバーのアドレス

nic

"eth0"

アドレスを取得するインターフェース名。アドレスが未指定の場合に利用します。

port

"7100"

UDP サーバーがバインドするためのポート。UDP サーバーは、指定されたポートから始まる利用可能なポートを自動的に探します。

connectionTTL

10

接続の TTL。この時間を超えるとクライアントはサーバーから切断されます。

sendUDPInterval

0

UDP パケットの送信間隔(ミリ秒)。10より小さく設定すると、送信パケットはバッファリングされません。

handleRUDPInterval

100 min: 10

RUDP パケットの送受信間隔(ミリ秒)。 値が小さいほど、サーバーはより敏感に(高速に)応答するようになりますが、その代償として CPU 負荷が増加します。

retryInterval

1000

RUDP パケットの再試行間隔(ミリ秒)

maxRetry

10

RUDP パケットの最大再試行回数。この値を超えた場合、RUDP 接続はタイムアウトとみなされ破棄されます。

rcvWorkers

CPUコア数

UDP パケットを受信する goroutine の数

enableEncryption

true

falseに設定すると、パケットの暗号化と復号化が無効になります。HTTP サーバーも同様の設定をする必要があります。

⚠️ クラウド環境では、address はプライベート IP アドレスとし、環境変数 DIARKIS_CLOUD_ENV を併用してください。

詳細は server の API リファレンスを参照して下さい。

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